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チューブ・カッティング・ツールほか:流体システムの5つの必須ツール

チューブ・カッティング・ツールほか:流体システムのプロが備えておくべき5つの必須ツール

Roger Bott、テクニカル・サービス・エンジニア/認定溶接検査官、スウェージロックRoger Bott、テクニカル・サービス・エンジニア/認定溶接検査官、スウェージロック

世界各地のプラントにおける流体システムは、シンプルなものから複雑なものまで多岐にわたっており、安全で収益性の高いオペレーションには、さまざまな要素が絡み合っています。システムを適切に構築し、メンテナンスを行うにあたって、オペレーターや技術者は施工に必要となる一般的なツールや装置に精通していることが求められます。チューブ・カッティング・ツール、チューブ・バリ取り用ツール、チューブ・ベンダーといった重要なアイテムは、常に準備しておくことをお勧めします。

とはいうものの、ツールや装置が常に優先順位のトップにあるとはとは限らないでしょう。いざというとき、ありあわせのツールで間に合わせたことはありませんか?適切なチューブ・カッターを準備していますか?

ベスト・プラクティスを学ぶ

誤ったツールや装置を使用すると、コストがかさむおそれがあります。流体システムを支えているのは、漏れが無く耐久性に優れた接続部です。その接続作業を行うには、適切なツールが欠かせません。今回は、流体システムのオペレーターや技術者が備えておくべきツールや装置を5つ紹介します。


チューブ・カッティング・ツール#1:チューブ・カッティング・ツール

ステンレス鋼チューブ、軟質銅チューブ、アルミニウム・チューブなど、さまざまな チューブの切断用ツール を常備してください。これらのチューブは金のこで切ることも可能ですが、なるべく直角でバリのない切断を容易かつ正確に行うことができる専用カッティング・ツールを使用することをおすすめします。クランプ付きのツールであれば、さまざまな外径サイズのチューブを変形させることなく固定し、容易に切断することができます。 

#2:チューブ・バリ取り用ツールおよびチューブ・フェーシング・ツール(端面処理機) 使用中のチューブ・バリ取り用ツール

アプリケーション全体で漏れの無い接続部を形成するには、チューブを適切に切断した後、チューブ端面をクリーンかつ直角に仕上げる必要があります。手動式のカッティング・ツールと共に、ステンレス鋼チューブ、炭素鋼チューブ、硬質合金チューブなどの端面のバリ取り用として、簡易なバリ取り用ツールを揃えておきましょう。高性能なチューブ・フェーシング・ツール(端面処理機)であれば、さまざまな合金チューブの端面を、直角かつ滑らかで、バリ取りや面取りが不要な状態に仕上げることができます。


チューブ・カッターおよびチューブ・バリ取り用ツールの使用方法を動画でご覧ください:


Swagelokチューブ曲げ加工用ツール#3:予備締め付けツール

予備締め付けツール は、さまざまなアプリケーションにおけるチューブ継手の取り付けに便利です。このツールにはいくつかの種類がありますが、その中のひとつに、手動式の予備締め付けツール(ゲージによる締め付け度の確認が可能)があります。このツールを使ってナットとフェルールをチューブに予備締めし、取り付けが終わったらギャップ検査ゲージで締め付け度の確認を行うことができます。日々大量の予備締め作業が発生する精製所やプラントでは、半自動式の予備締め付けツールを使用して効率化を図ることをおすすめします。


作動中のマルチヘッド・ハイドロリック・スウェージング・ユニット(MHSU)の様子を動画でご覧ください:


使用中のチューブ曲げ加工用ツール#4:チューブ曲げ加工ツール

インチ・サイズとミリ・サイズ両方のチューブを高精度で曲げ加工できるよう、手動式と電動式の チューブ曲げ加工ツール を準備しておきましょう。使いやすい曲げ加工ツールがあれば、取り付けの時間や手間を節約できるのはもちろん、曲げ加工の際にチューブが波状になるといった不具合を防止することができます。手動式のハンド・チューブ・ベンダー、手動式および電動式のベンチ・トップ式チューブ・ベンダーなど、さまざまなタイプのチューブ曲げ加工ツールがあります。 


ハンド・チューブ・ベンダーを使用して正確かつ効率的にチューブを曲げる方法を動画でご覧ください:


円周溶接機(オービタル・ウェルディング・システム)#5:円周溶接

二度と取り外すことが無い接続部や、危険な流体を取り扱うシステムには、溶接が適しています。この場合、高度なスキルと慎重な作業が求められる手溶接の代わりに、円周溶接機(オービタル・ウェルディング・システム)のような装置を使うことで、正確かつ一貫性のある溶接を行うことが可能になります。 

市販のシステムは、チューブおよびパイプのガス・タングステン・アーク溶接(GTAW)を繰り返し行うことができるのに加えて、効率的な文書作成や業界規格の順守に欠かせない記録機能が搭載されています。溶接技術に関心がある方は、トレーニングを受講することで、円周溶接機(オービタル・ウェルディング・システム)への投資価値を最大限に高めることができます。例えば、作業スタッフのスキル向上を図るべく、スウェージロックが実施している M200パワー・サプライ の総合トレーニング・コースを活用してみてはいかがでしょうか。 

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上記の重要なツールを購入する際は、考慮すべき事項があります。その一部を紹介します:
補完部品のアイコン

予備のツールおよび部品:チューブと継手は、厳密な公差と仕様に基づいて設計されています。特に重要なアプリケーションにおいて、安全で信頼性の高いオペレーションを維持するには、チューブや継手を正しく取り扱うことが必要です。

親指を立てるしぐさのアイコン

重要な部品との互換性が高いツールを選定することで、
不具合を最小限に抑えることができます。



これに大きく関係してくるのが、オペレーターや技術者が選定するツールです。使用するツールは、チューブや継手のメーカーが提供しているものを選ぶことをおすすめします。例えばスウェージロックでは、チューブ・カッティング・ツール、曲げ加工ツール、予備締め付けツールなど、スウェージロック製のチューブや継手用のツールを数多く提供しています。重要な部品との互換性が高いツールを選定することで、不具合を最小限に抑えることができます。また、最高レベルの互換性を保持するべく、異なるメーカーの流体システム部品を混用するのは避けましょう。

サプライ・チェーンのアイコンツールを常備する:製造環境やプロセス環境の大半は、物理的に巨大な空間です。オペレーターや技術者は、プラント内やその周辺で作業を行う際は、必要なツールがすぐに使えるよう準備しておきましょう。

現場で作業する際に、必ずしも適切なツールが手元にあるとは限りません。例えば、チューブ継手を交換しようとして、適切なチューブ・バリ取り用ツールが見当たらなかった場合、手元にあるやすりなどで代用しようと考える方もいるのではないでしょうか。

やむを得ない場合は仕方ありませんが、接続部の信頼性を考えると、ツールの保管場所まで取りに行く手間をかけてでも、適切なフェーシング・ツールやバリ取り用ツールを使用することをおすすめします。また、いつでも適切な装置が使用できる環境づくりのため、こうしたツールは作業員の数に合わせて十分に用意しておきましょう。

技術的なヒントのアイコン

きめ細かな保証や校正サービスを提供している
サプライヤーを選定するのが賢明でしょう。



複雑なツールが故障したり、一時的な校正が必要になったりなどで、オペレーションを中断せざるを得ない場合もあります。例えば円周溶接機(オービタル・ウェルディング・システム)の修理が必要になった場合、重要な接続部の溶接作業ができないことから、プラント全体で大規模なダウンタイム(停止時間)が発生することになります。よって、きめ細かな保証や校正サービスを提供しているサプライヤーを選定するのが賢明でしょう。修理中に代替品を貸し出してくれるサプライヤーもあります。 

 

サプライヤー・サポートのアイコンサプライヤーのサポート:優れた装置サプライヤーは、単に製品を供給するだけにとどまりません。サプライヤー1社と協業し、チューブ継手とその専用ツール、トレーニングをまとめて提供してもらうことで、プラント全体にわたって質の高い接続が実現します。 

流体システム専門スタッフ

ツールや装置に関する詳細につきましては、スウェージロック指定販売会社までお問い合わせください。各種チューブやチューブ用アクセサリーも併せてご案内いたします。

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