北海ガス田におけるオペレーションの成功
システムに関する総合的な専門知識:
スウェージロックは北海ガス田の安心を支えます
課題:命運をかけた北海ガス施設の開発
英国に拠点を置く欧州の大手オイル/ガス事業者が、北海におけるガス・コンデンセート田の開発を決定したところ、大きな期待が集まりました。このガス田は、スコットランドのアバディーンから東に約250キロの位置にあり、近隣の処理施設に接続する無人プラットフォームとして設計されました。
北海の不安定な環境という課題に加え、現地では技術的な重要課題にも直面していました。現地のガス井は超高圧高温(uHPHT)に分類されており、そこから発生する腐食性ガスには硫化水素が含まれている可能性がありました。ガスを安全に封じ込めて移送するには、特殊合金の使用や精密な取り付けが欠かせません。そのため、事業者および選定された設計/調達/建設(EPC)コントラクターには、先端材料を提供できることに加えて極めて複雑な環境においても完璧な実行力を持つプロジェクト・パートナーを選定することが求められていました。
アプローチ:スウェージロックのグローバル・ネットワークの活用
北海プロジェクトの仕様書には当初からスウェージロック製品が含まれており、スウェージロック・スコットランド|ティーズサイド|アイルランド はその事業者と長年にわたる取引関係を有していました。スウェージロック・ノルウェー がノルウェー企業であるEPCコントラクターと連携して計装設備の見積もりおよび供給を行う一方、スウェージロック・スコットランドが施設の所有者との緊密な提携関係を維持していました。スウェージロック・デンマーク は、初期段階から設計エンジニアと共にチューブの仕様について検討し、スウェージロック社は地域横断的な調整、中でも監督サービスやパッケージ・ベンダー管理の形式化に尽力しました。そしてすぐに材料の仕様は、ガス田の過酷な条件にも耐え得るInconel 625およびスーパー・デュープレックス・ステンレス鋼(SAF 2507)という2種類の合金に絞り込まれました。 それでもなお、さらなるサポートが必要とされていたのです。
業務範囲の拡大:サプライヤーから現場で共に活動する存在へ
プロジェクトが進むにつれ、スウェージロックの役割は製品の供給にとどまらず、取り付けの監督へと拡大していきました。2022年にスウェージロック・ノルウェーおよびスウェージロック・スコットランドは、トレーニングや検査の要件に関して、EPCコントラクターとの協議を開始しました。事業者は、すべての取り付け担当者に対してエンジニアリング建設産業訓練委員会(ECITB)の認定取得を義務付けており、スウェージロックはそのプロセスをサポートし、要求事項への適合確保をアシストしました。
まずスウェージロックの エンジニアリング・サービス・チーム は、過去に遡って小口径チューブ・システムの検査を実施しました。2023年11月に初めて実施されたパッケージ・ベンダーの現場確認を皮切りに、2024年3月までにスウェージロックのフィールド・エンジニアが83件もの問題点を特定して文書にまとめました。これにより、さらなるコスト増を伴う遅延の防止につながりました。パッケージに問題が見つかったことから、EPCコントラクターは事業者と共に、今後の問題発生防止に向けた取り組みを開始しました。
当初は、英国にあるパッケージ・ベンダーの拠点およびノルウェーにある製造所において、各10日間の検査業務が行われたに過ぎなかったものが、短期間のうちにその規模が拡大しました。スウェージロック・スコットランドおよびスウェージロック・ノルウェーは、エンジニアリング・プロジェクト・サービスや取り付け監督プログラムを導入しました。そしてフィールド・エンジニアをEPCコントラクターのチームに派遣し、ツールボックス・ミーティング、取り付けの指導、週1回の保管監査を実施しました。その職務範囲は継続的な監督業務へと広がり、スウェージロックのスタッフは、40週間以上にわたって現地での活動に従事することになりました。
スウェージロックがお届けしたもの:品質、文書化、安心感
スウェージロックが包括的に関わったことで、事業者およびEPCコントラクターは次のような具体的な成果を得ることができました:
- パンチ・リスト記載項目のゼロ化:スウェージロックが日々の検査業務や継続的な監督業務を行ったことで、トップサイド・モジュールが製造所から出荷される時点で、パンチ・リストにはチューブや継手に関する記載項目がゼロになりました。これにより、海上でのコスト増につながる手直しが不要となり、プロジェクトの引き継ぎがスムーズに行われました。
- 包括的な設備台帳:スウェージロック・スコットランドは、小口径チューブ・システムに関する専門知識を駆使して詳細な設備台帳を作成しました。配管計装図(P&ID)上のすべてのライン番号をチューブ、継手、バルブ、サードパーティー製計器の部品番号と正確に紐付けたことで、トレーサビリティが確保されただけでなく、今後のメンテナンスや設備管理も容易になりました。
- 大幅な工期短縮:取り付け、静水圧試験、システムのフラッシング作業に対する監督を行ったところ、プロジェクトのスケジュールが6~8週間も短縮されました。
スウェージロック・ノルウェーの建設専門スタッフであるクヌート・マーカー氏は、次のように語っています。「私たちは現地に赴き、各取り付け状況を検査して文書化するという包括的なエンジニアリング・パッケージを提供したことで、お客さまの時間やコストの削減を実現しました。実際に、EPCコントラクターからは、スウェージロックの関与がプロジェクトの成功に欠かせなかったという評価をいただきました」
結果:関係の強化およびお客さまからの信頼の醸成
2025年8月までにトップサイドが完成し、海上で取り付けることができました。スウェージロックのフィールド・エンジニアは、チューブに関するパンチ・リスト記載項目のゼロ化から、手直しの削減や製造時の効率向上まで成し遂げました。そして、EPCコントラクターおよび事業者の双方に対し、最初から正しい取り付けが行われていることを保証したのです。
プロジェクトにおいて、スウェージロック・スコットランドが頼もしいアドバイザーとしての役割を担い、スウェージロック・ノルウェーが造船所での技術支援および現地対応を担当し、そしてスウェージロック社が国境を越えた業務遂行をサポートすることで、事業者とEPCコントラクターとの協業はシームレスに進みました。この成功によってEPCコントラクターおよび事業者の期待は高まっており、今後のプロジェクトにおいても取り付け監督モデルを採用することに強い関心を示しています。
今後の見通し:オイル/ガス部門における模範として
事業者、EPCコントラクター、そしてエネルギー産業全体に対し、スウェージロックの北海ガス・プロジェクトは部品供給を越えたサービスを提供し、エラーの防止および時間の短縮を実現しました。
マーカー氏は次のように力説しています。「このアプローチは、海上プラットフォームに限らず、スウェージロック製品が取り付けられるあらゆるプロジェクトに有効です。現場での取り付け、検査、報告を通じて、スウェージロックの専門性は、北海から世界各地まで、部品供給の枠を超え、プロジェクトのあらゆる段階での監督、保証、パートナーシップへと広がっています」