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ガス供給システムのコストを抑えつつ、安全性を向上させるには

ガス供給システムのコストを抑えつつ、安全性を向上させるには

Jeff DeWitt、アプリケーション・エンジニア、ガス供給システム・エンジニア

多くの研究室、テスト・センター、産業施設は、重要なプロセスを支える一般ガスや特殊ガスを安全かつ継続的に供給することで成り立っています。このようなガスを供給するための ガス供給システム は、重要であるにも関わらず、軽視されたり、過小評価されたりしているケースが少なくありません。

なぜでしょうか。ガス供給システムは、一般的にユーティリティーとみなされているからです。プラントの電力網と同様に、供給システムは常に意図したとおりに機能することが当然と考えられている可能性があります。ガス供給システムは施設全体にわたっているため、システムの最適化について、ひとつの部門に責任を負わせるのは妥当ではありません。プラント管理者にとっては、急を要する他のオペレーション事項を優先するのが当たり前なのでしょう。

しかし、ガス供給システムは非常に重要で、産業施設全体の安全性を高め、コストを抑える絶好の機会なのです。

ガス供給システムとは

ガス供給システムとは

ガス供給システムとは、チューブやパイプをはじめとする部品からなるネットワークであり、加圧されたガスを供給源から目的のユースポイントまで移送します。
一般的に、ガス供給システムは…

  • 各システムにガス供給ポイントを提供する
  • 供給源から一定圧力を維持する
  • ガスの安定供給を可能にする
  • 反応性ガス、有毒ガス、腐食性ガス、高純度ガスなどを取り扱うことがある

ガス供給システムの最適化に関する詳細を見る

何が問題なのでしょうか?

ガス供給システムが適切に機能しなかった場合、重大なリスクが生じるおそれがあります。

ガス供給システムは、多くの場合、圧力や温度が高い流体を取り扱います。システムからガスが漏れると、たとえそのガス自体が危険なものでなかったとしても、近くの作業員がやけどやけがなどを負う可能性があります。また、過剰な圧力が加わると、圧力の影響を受けやすい二次側の装置が損傷し、修理や交換などのコストがかさむことがあります。そして有害ガス、有毒ガス、可燃性ガスを移送しているガス供給システムにおいて漏れを見落とすと、作業員や装置に深刻なリスクをもたらすことになりかねません。

ヘルメット

ご存じでしたか?

全米安全評議会によると、2020年の労働災害に伴う総コストは1639億ドルに達しました。

 

無害に見えるガス漏れでも、プラントのオペレーターにとっては問題になることがあります。わずかなガス漏れであっても、長期間にわたって気付かなかった場合、その損失のコストが膨れ上がる可能性があるためです。窒素のコストは、一般的に標準立方フィート(scf)あたり0.01 ドルとされていますが、漏れを放置していると、年間で数万ドルもの損失となるおそれがあります。ヘリウムのように1 scfあたり1ドルもする高価なガスに至っては、漏れに伴うコストがあっという間に膨れ上がることにもなりかねません。

ガス供給システムについて

安全かつ効率的なガス供給システムのオペレーションを実現するには、適切なシステム構成が欠かせません。

ガス供給システム は、主に供給源からのガスの圧力を下げ、安定した圧力でユースポイントに供給するという機能を担っています。これを達成するには、4つの主要なサブシステム、すなわちソース・インレット、減圧ガス・パネル、切り替えシステム、そしてユースポイントでガス供給システムを構築しましょう。

ソース・インレットは、ガスの供給源と供給システムとを接続します。ソース・インレットは、高圧ガス供給源と供給システムを接続します。インレットは、適切なボンベ接続、ホース、チューブ、フィルターで構築されており、ベント、パージ、リリーフ機能を担っています。ガス・パネルによっては、ガス供給源との接続に使用する標準的なソース・インレットが含まれていない場合があります。常に部品を確認し、パネルでは正しいボンベ・コネクターを使用するようにしてください。高圧ガスや有害ガス(酸素を含む)の場合は、特殊用途向けのホースが必要になる場合があります。

ガス供給システム内の一次ガスの圧力をコントロールする減圧ガス・パネル減圧ガス・パネルは、最初の減圧を行い、システムの次のステージにおいて、供給源からのガスが正しい流量で供給されるようにします。減圧は、単一の圧力レギュレーターまたは2つの圧力レギュレーターで行います。正しい一次側圧力および供給圧力をピンポイントで特定するのは容易ではありません。例えば、0.8 MPa程度でボトルに充填可能なアンモニアと、30.0 MPaで充填可能な窒素のように、流体間の違いを考慮することが重要です。一方、二段式圧力レギュレーターで使用しているボトルの多くは、単一の圧力レギュレーターで十分な場合があります。これはコスト削減のチャンスといえるでしょう。

ガス供給システム内のガス切り替えシステム切り替えシステムにより、ひとつのガス供給源から別の供給源へ切り替えを行うことで、重要なユースポイントへ絶え間なくガスを供給します。これを実現するため、2つの圧力レギュレーターの設定値をずらし、主要ガス供給源が切り替わってもシステムのオペレーションが継続するようにしています。切り替えシステムを活用することで、無駄を最小限に抑えてボトルからのガスを確保することができます。また、システムが自動的に切り替えを行うため、人が作業する必要がなく、直接労務費をカットすると同時に、リスクを軽減することができます。

ガス供給システム内のユースポイント・サブシステムユースポイントは、最終的な圧力コントロール機能を担います。このサブシステムを使用すると、容易かつ正確に圧力調整を行うことができます。一般的に、本サブシステムは、圧力レギュレーター、圧力計、アイソレーション用バルブから構成されています。減圧ガス・パネルとユースポイント間のライン圧力が変化しても問題ない場合は、単独レギュレーターを使用することで、コスト削減ならびに簡素化を図ることができます。

 

ガス供給システムの設計および組み立て

長期にわたってガス供給システムの信頼性を維持するには、適切な部品の選定、健全な設計および組み立て、そして継続的なメンテナンスが欠かせません。

圧力レギュレーター部品の選定

ガス・システムの安全性を損ねたり、コスト高を招いたりする原因として、部品の不適切な選定が挙げられます。一般産業用の継手、バルブ、レギュレーターなどの部品は、大量に市場に出回っているため、自信を持ってベストの選定をするというのは難しいかもしれません。

例えば、アプリケーションに適した圧力レギュレーターを選定する には、ポイントとなる特性があります。適切なレギュレーターとは:

  • システムの圧力に対応可能である
  • ユースポイントでのニーズに適した流量係数(Cv値)を備える
  • システム流体に適合し、通常の使用で腐食などの劣化が生じない材料が使用されている(これはシステム内のすべての部品に当てはまります)

システム設計

すべての部品を連動させて最適なシステム効率および安全性を実現するには、システム設計の際に熟考を重ねることも重要です。サブシステム内のねじ接続部を最小限に抑え、潜在的なリーク・ポイントを削減するというのが理想です。また、オペレーションやメンテナンスが容易な設計を心がけましょう。ガス・パネルには、オペレーション部品をわかりやすく表示することで、使いやすくなる上、誤操作を防止することができます。

個々のサブシステムでなく、システムのトータル設計を行うには、ガス供給の目的および意図する機能を考慮する必要があります。これは、新たにシステムを構築する際はもちろん、既存システムを変更する際にも当てはまります。チューブのレイアウトや部品を選定する際は、一貫して熟考を重ねることで、安全かつ効率的なシステムを構築することができます。

ガス供給システムの組み立ておよび取り付け組み立て/取り付け

システムの組み立てや取り付けの際にミスがあると、安全上望ましくない結果に至るおそれがあります。組み立てが適切でない上、加圧前に十分なテストを行っていなかった場合、システムの長期的なパフォーマンスだけでなく、オペレーターや第三者の安全をも脅かすことになりかねません。流体システム関連の トレーニング 不足は、組み立てや取り付けに関する問題の主な原因となっています。取り付けが完了したら、システムの使用やメンテナンスに関する適切なトレーニングをオペレーターに対しても行うことが重要です。

 

ガス供給システムの評価によるオペレーション改善について、動画でご覧ください。

 

メンテナンスガス・システムのメンテナンス

ガス・パネルのメンテナンス性を高めることで、労力を大幅に削減することができます。レギュレーターなどの主要部品は、手前に配置することで、フィルター交換などのメンテナンスが必要になった際にアクセスしやすくなります。

レギュレーターへアクセスしやすくなると、以下のような効果が期待できます:

時計
30分~2時間もの時間短縮(条件による)

お金

  

メンテナンスごとに、数千ドル規模のコスト削減

 

新しいガス・システムの設計、構築、組み立て、または既存システムにおける問題の評価でお困りなら、圧力コントロールの専門知識を持つ流体システムの専門スタッフにお任せください。十分にテストを行い、標準化したプレハブ式のサブシステムを選択すれば、エンジニアが新しいシステムについて学び、仕様化し、調達する時間を最小限に抑えることができます。また、サプライヤーは、要件に合わせて、必要に応じて機能を追加したり、改造したりすることもできます。

第三者機関によるガス供給システムの評価

第三者機関による評価 によって、システムの大規模なアップグレードを行う機会を特定し、レギュレーターのサイジングや選定に関する情報を入手し、エンジニアリング・ソリューションの設計および組み立てに関する指針が得られるかもしれません。また、ガス供給の課題に精通しているコンサルタントであれば、既存のシステムをいかに変更して新たな要件を満たすかを提案することができます。

一般的に見過ごされがちですが、ガス供給は施設の安全かつ効率的で経済的なオペレーションに欠かせません。ガス供給システムは、詳しく調べる価値があるのです。

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