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試料採取用ボンベのメンテナンスに関するFAQ

試料採取用ボンベのメンテナンスを行うスウェージロックのフィールド・エンジニア

試料採取用ボンベのメンテナンスに関するFAQ

Tristian McCallion、カスタム・ソリューションズ担当マネジャー、スウェージロック・エドモントン

Swagelok sample cylinders日常業務の一環として グラブ・サンプリング を行っている場合は、 試料採取用ボンベ の安全な使用環境を維持することが必要不可欠です。ボンベの破損や不具合が生じると、スタッフの安全が脅かされたり、サンプリングの精度が低下したりするおそれがあります。よって、サンプリングを中心としたオペレーションにおいては、日頃から試料採取用ボンベの定期的なメンテナンスを行う必要があります。

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ボンベ本体の小さなへこみが気になる、クイック・コネクツの不具合の判別方法がよくわからない、という方も多いのではないでしょうか。今回のコラム記事では、サンプリング・システム用ボンベのメンテナンスに関する質問とその回答をまとめました:

Q:試料採取用ボンベのメンテナンス・プログラムは本当に必要ですか?

A: 試料採取用ボンベは、プロセス施設内で頻繁に使用されるアイテムであり、数多くのプロセスを経てサンプル・ポイントから分析室に移送されます。そして技術者、オペレーション担当者、分析室のスタッフなど、さまざまなプラント・スタッフがボンベを取り扱います。ボンベは、サンプル・ポイントで1日に何度も着脱され、トラックの荷台に保管されることも珍しくありません。このように、ボンベには深刻な経年損傷が生じ、施設における安全上のリスクとなるおそれがあるのです。

すべての試料採取用ボンベには、最低でも年1回の検査と圧力試験が欠かせません。管轄区域によっては、自治体による定期的な再認証が必要となります。試料採取用ボンベのメンテナンスが義務付けられているか否かに関わらず、スタッフと作業環境を守るべく時間とリソースを投じる価値はあるといえるでしょう。

Q:ボンベのメンテナンスが必要かどうかは、どのように判断すればよいですか?

A: 年1回の検査や再認証に加えて、ボンベのメンテナンスが必要であることを示す兆候にも注意しましょう。

試料採取用ボンベに取り付けられた バルブ や クイック・コネクツ は、最も頻繁に不具合が生じる部品であるといっても過言ではありません。不具合が生じる原因は、高頻度での使用、不適切な保管状態、サンプリング・ポイントでのボンベの着脱が不適切でないケースなどが挙げられます。例えば、クイック・コネクツが正常に機能しているかは、ステムを検査することで調べることができます。ステムが曲がっている場合は、クイック・コネクツが意図した通りに機能していない可能性があります。

幸いなことに、ボンベ自体を交換するのではなく、個々の部品交換だけでよいケースが大半です。これでコストを抑えつつ、適切なボンベの機能と設備の安全性を確保できることになります。クイック・コネクツの交換費用は、新品のボンベ・アセンブリーを購入する場合の約1/10です。

Q:ボンベの交換が必要かどうかは、どのようにして判断しますか?

A: ボンベの交換時期を示す兆候として、目視で判別可能なボンベ本体の損傷が挙げられます。このような兆候の例には、 へこみ、 深い傷、 のほか、過圧によるボンベの 変形 などがあります。また、ボンベの 腐食 が見られることがありますが、これは一般的にボンベ内面の被膜が劣化していることを示しています。いずれにせよ、ボンベ本体に大きな物理的損傷があると、プラントの安全性に影響を及ぼすおそれがあります。

Examples of sampling cylinder damage

Q:ボンベの破損が見つかった場合は、どうすべきでしょうか?

A: ボンベに目視で確認できる損傷が見つかった場合は、直ちに使用を中止し、修理または交換を行ってください。

しかし、場合によっては直ちにボンベの使用を取りやめるのが難しいケースもあるのではないでしょうか。交換用のボンベや部品を準備していなかった場合、オペレーションやプラント全体の効率に大きな支障をきたすことになるかもしれません。このような場合に備えて、予備のボンベを準備しておきましょう。また、試料採取用ボンベのメンテナンス計画を策定しておくことで、ダウンタイム(停止時間)を回避し、プラントの安全性を維持することができます。

Technician handling a long sampling cylinder Q:試料採取用ボンベのメンテナンス・プログラムでは何を行えばいいのでしょうか?

A: メンテナンス計画の基本となるのは、ボンベの定期検査です。定期的に検査を実施することで、複数のボンベの不具合が見つかった場合に備えて、代替品を準備しておくことが可能になります。また、ボンベを点検することで、損傷の兆候を早期に発見し、オペレーションの中断や安全上のリスクといった大きな問題に発展する前に対処することができます。

Q:試料採取用ボンベのメンテナンスに必要な時間やリソースが不足している場合はどうすればいいですか?

A: ボンベのサプライヤーにサポートを依頼してみてはいかがでしょうか。スウェージロックでは、 サンプリング・システムのサポート・サービス の一環として、サンプリング業務に携わっているお客さまにボンベの検査サービスを提供しています。はじめに、ボンベおよび関連するアセンブリーや部品の目視検査を行います。このプロセスでは、ボンベが変形していないか、加圧下でも安全なオペレーションが可能かを調べます。次に、ねじ部、ニードル・バルブ、ラプチャー・ディスク、バルブ 、継手の状態を評価します。検査後、画像付きの詳細なレポートを提出し、修理や交換の提案も行います。このようなプログラムを活用することで、チームの安全を確保しつつ、オペレーション上の優先事項に注力することが可能になります。

試料採取用ボンベを安全かつ良好な状態に維持しておくことは、非常に重要です。試料採取用ボンベの適切なメンテナンス方法につきましては、スウェージロックにご相談ください。フィールド・エンジニアが、お客さまのオペレーションに適した試料採取用ボンベのメンテナンス・プログラムを提案いたします。

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