alert icon

Internet Explorer 8および9は、本ウェブサイトの動作確認環境の対象外となります。 その他のブラウザを使用してください。

メッセージを閉じる hide icon

新たな分野の開拓に向けて:水素燃料電池自動車の開発に関するEmpaの取り組み

スウェージロックとEMPAは協力して、水素車両テクノロジーを促進していました。

新たな分野の開拓に向けて:水素燃料電池自動車の開発に関するEmpaの取り組み

スイス連邦材料試験研究所(Empa)は、スイス経済の脱炭素化に向けて、日々先進的な研究を行っています。Empaではモビリティ・デモンストレーター「move」が重要な役割を果たしており、その研究はバッテリー駆動の電気自動車、水素燃料電池駆動の電気自動車、合成燃料駆動の自動車といった有望な新技術を、いかに輸送業界に活用していくかに焦点を当てて行われています。

最寄りのスウェージロック指定販売会社に問い合わせる

Empaのモビリティ/エネルギー/環境部門の責任者を務めるブリジット・ブーフマン博士は次のように述べています。「私たちは、研究結果を市場性のあるイノベーションに変えることを目指しています。私たちは、いわば研究と応用の架け橋であるべきと考えています」

水素モビリティは、「move」においてメインともいうべきテーマです。水素の貯蔵と活用に関する研究に加え、新技術の導入を科学的にサポートすることも、Empaが掲げるミッションの重要なポイントとなっています。この観点から、スウェージロックは高圧下での取り付けを想定した新しい 継手 を開発し、スイスの安全指針Suvaの協力の下で評価を行い、「move」での採用にこぎつけました。スイスでは、この評価によって取り付けに関する規制の見直しが行われ、新しい継手技術が市場で使用できるようになったのです。

Empaとスウェージロックは1960年代から協力関係にあり、Empaが新たな技術分野を開拓する中で、両社の関係は発展し続けています。今回は、急成長を遂げている水素輸送の分野におけるEmpaと「move」の進化について紹介します。

水素特有の課題を克服するために

As Empa continues to develop solutions for hydrogen fuel cell technology, it has worked closely with Swagelok beyond just product selection.水素は、高圧下で圧縮して貯蔵することで、必要なエネルギー密度にする必要があります。自動車のボンベに水素を充填すると、ボンベ内の温度が大幅に上昇します。ボンベ材料の経年劣化を防ぐには、あらかじめ水素を-40℃に冷却してから充填する必要があります。Empaではこの予冷の代替案を評価するべく、詳細なシミュレーションおよび熱力学的解析を行っています。

「水素の実験を設計して実際に行う際は、安全第一を心掛けています。それにはスウェージロックのような高品質のコンサルティングと製品を提供してくれる業界パートナーの協力が欠かせません」と、Empaのオートモーティブ・パワートレイン・テクノロジーズ・ラボラトリーの責任者を務めるクリスチャン・バッハ氏は述べています。水素設備を安全に稼働させるための一般要件や試験方法を定めた規制や規格は数多く存在します。Empaはそれらを順守することが求められています。

絶対に漏れが生じないパフォーマンスや、溶接と同等の機械的強度を誇るFKシリーズ継手

Swagelok® FK series fittings were developed specifically for use in hydrogen applications.安全上の問題を回避し、安全要件を順守するべく、Empaでは長らく使用してきた溶接コーン&スレッド接続からスウェージロック製品に切り替えました。Swagelok® FKシリーズ継手は、 水素アプリケーションに特化 して開発された製品です。FKシリーズ継手は、漏れの無いパフォーマンスを備えつつ、溶接と同等の機械的強度を実現しています。また、FKシリーズは取り扱いが容易なことから、人件費やメンテナンス費用の削減にもつながります。

スウェージロック・スイスで常務取締役を務めるトーマス・フロイント氏は、次のように述べています。「FKシリーズは、水素貯蔵に関してEmpaが求めていたニーズに合致する製品でした。取り付けが容易で、安全性と信頼性が高く、漏れのないパフォーマンスというのが最大の特長でした」

進化する未来に対する徹底したサポート

Empaは水素燃料電池技術に関するソリューションの開発に取り組んでおり、スウェージロックとは製品の選定を超えた密接な協力関係を築き上げてきました。

研究機関であるEmpaは大学生を定期的に受け入れ、「move」のシステムや技術を扱う際に必要な トレーニング を実施しています。「新学期のスタート時には、学生を対象とした安全セミナーを実施し、チューブ継手の取り付けやチューブの曲げといった現場での基本知識を教えています。これは、Empaが現場の安全性とシステムの信頼性を重視している姿勢の表れと言えるでしょう」と、フロイント氏は述べています。

Empaはスウェージロックの 設計/組み立てサービス も利用しており、スウェージロックが組み立てた信頼性の高いサブシステムを、「move」の水素貯蔵アプリケーションに採用しています。貯蔵タンク・アセンブリーやガス用マニホールドなどにサブシステムを活用することで、「move」のスタッフは、システムの構築作業に時間を取られることなく、研究に集中することができます。Swagelok products are used in applications such as gas distribution systems through the Empa “move facility”

バッハ氏は「私たちと共に新たな課題に取り組み、新しい技術を導入することが可能な業界パートナーを求めています。最高のシステムを構築するには、公正かつ正確な情報が欠かせません。スウェージロックが提供してくれる情報は、まさにそれなのです」とも述べています。

スウェージロックが提供している水素アプリケーションに特化したソリューションに興味がございますか?詳細につきましては、最寄りのスウェージロック指定販売会社までお問い合わせください。

最寄りのスウェージロック指定販売会社に問い合わせる

関連コラム

燃料電池テクノロジー

水素用途に適した継手の構造

水素アプリケーション向けに設計された継手を使用することで、燃料電池自動車のOEMやインフラ開発者は、安全かつ信頼性の高い燃料システムを実現することができます。

水素供給ステーション

水素燃料電池自動車向けに最適なコンポーネントを選定するには

水素輸送は、信頼性の高いコンポーネントの選定が鍵を握っているといっても過言ではありません。

 ガスボンベ

導入事例:燃料電池ソリューション

燃料電池バス144台を動かす燃料供給システムをLuxfer社が生み出した背景には、協業に対するスウェージロックの真摯な姿勢と、EC-79認定取得に向けた献身がありました。 今回は、スウェージロック・マンチェスターの質の高いサポートによってイノベーションを加速させた、Luxfer社の事例を紹介します。