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バーチャル訪問:新しい形の「現場体験」

Stacey Phillipsはスウェージロックの南北アメリカのフィールド・エンジニアリング・マネージャーで、仮想現実ヘッドセットを活用して、天然ガス・プロセス施設での分析装置の評価を、バーチャル・チームと共に行っています。

バーチャル「現場」体験を通じて価値をお届けする

まずは、カナダのアルバータ州グランド・プレーリーにおける最近の出来事を紹介しましょう。ある日の朝、ステイシー・フィリップスは天然ガス処理施設の中心部に足を踏み入れました。スウェージロックのアメリカ担当フィールド・エンジニアリング・マネジャーとして、ステイシーは数多くの類似施設を訪問してきましたが、今回の訪問はこれまでとは違っていました。いつもならフィールド・エンジニア数名が同行し、評価対象の流体システムや分析装置について、違う視点から意見を交わすところが、今回施設を訪れたのはステイシー1人でした。とはいっても、この日のステイシーは拡張現実(AR)ヘッドセットを安全ヘルメットに装着していました。世界中の同僚の声をイヤホンで聞き、見たものすべてをライブ動画で伝えることができたのです。

これが、スウェージロックの フィールド・エンジニアリング・チーム による公式な半バーチャル現場サービスの初めての事例となりました。かつて誰も経験したことがなかったものの、ステイシーが施設内の分析機器と懸念エリアを 用意周到かつ隈なく評価 することで、バーチャルな活動も生産的であることがわかりました。ステイシーは、サンプリング・システムの設計パラメータについて、プロジェクトに割り当てられたコア・チームと議論を重ね、音声コントロールを使用してさまざまな流体システム・コンポーネントにカメラをズームインしつつ、小型のアームに取り付けられたディスプレイ上で、同僚とチャットでメッセージをやり取りしました。全員が現場に揃わなくても、新しいテクノロジーによってフィールド・エンジニアリング・チームが一丸となって、オペレーションのさまざまな側面に影響を与えていた一連の問題解決をサポートすることができたのです。

フィールド・サービス・プロジェクトのリード・フィールド・エンジニアを務めたマイク・ストロベルは、ステイシーと遠隔地にいるグローバル・フィールド・エンジニア・チームによるディスカッションを取り持ちました。「私は先入観を持たずに臨みましたが、今回の経験には勇気をもらいました。私たちはトレーニングを積み、差し迫った流体システムの問題を抱えるお客さまのサポートに努めていますが、それにはアプリケーションを個人で分析する必要があります。最近はそれが難しくなっていましたが、今回のケースでは、新しいARヘッドセット・テクノロジーのおかげで、現場に全員が立ち会うことができなくても、これまでと同レベルの価値をお客さまに提供できることがわかりました。このような半バーチャルな方法を使用した評価サービスだからこそ、業界トップのサンプリング・システムの専門家であるトニー・ウォータース氏を招くこともできたのです」

スウェージロックのフィールド・エンジニアリング・チームがお客さまの現場を訪問して、 流体システムのトラブルシューティング、 サンプリング・システムの設計 などのサービスを実施できない場合は、ステイシーがグランド・プレーリーの天然ガス施設を訪問したときと同様に、半リモート形式をとることも可能です。理想としては、少なくとも1人のフィールド・エンジニアがお客さまを訪問し、デジタルで接続した遠隔地のチームのサポートを受けながら、評価を実施することを想定しています。もしこれが難しい場合は、ARヘッドセットをお客さまにお届けし、動画を撮影しながら遠隔地のフィールド・エンジニアと会話していただければ、リアルタイムでトラブルシューティングを実施することが可能です。新しいバーチャル接続テクノロジーをうまく活用すれば、出張費やお客さまの調整時間を削減しつつ、お客さまが抱えている流体システムの問題を診断せずに放置するといったケースを回避することができます。

スウェージロックの現場サービスの詳細はこちら

バーチャル・テクノロジーで世界中のお客さまとつながる

テクノロジーの統合を進めて、より良い顧客体験をお届けする。これは、スウェージロックが掲げている継続的改善の戦略の要です。フィールド・エンジニアリング・チームはもちろん、他部署においても、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まる前から、リモートでのサービス提供を計画していました。

「スウェージロックは世界各地に フィールド・エンジニア を擁し、それぞれの専門分野を活かしつつ、お互いをサポートするコミュニティを構築し、お客さまの問題を解決しています」と、ステイシー・フィリップスは述べています。「私たちは昨年、よりシームレスな連携を目指して、バーチャル接続テクノロジーの導入を検討し始めました。これで知識と経験を共有するだけでなく、お客さまに提供するサービスの一貫性と品質を維持できることがわかったからです。ARヘッドセット・テクノロジーを取り入れたことで、新型コロナウイルス感染症が拡大する中でも、離れた場所からでもお客さまに価値を提供することができました」

「遠隔地やオフショア環境など、アクセスが制限されているエリアでは、直接訪問することが難しいケースがありました」と、フィールド・エンジニアリング・スーパーバイザーのジョン・ケストナーは説明します。「そこで、全員が現場に集まることができなくても、さまざまな視点からの意見を得る方法を長年検討してきました。新しいヘッドセット・テクノロジーを使用すれば、お客さまがどこにいてもつながることができます。つまり、お客さまは、当社がリモートで問題のトラブルシューティングを実施している間にメッセージをやり取りする時間を減らし、代わりに現場で何が起こっているかを確認して、短時間で解決策を得ることができます。私たちは問題を迅速に解決し、お客さまはその過程で時間と費用を節約することができるというわけです」

バーチャル/現場の組み合わせによる長期的な利点

「最終的には、フィールド・サービス部門においてテクノロジーの統合を進めることで、お客さまをサポートするためのリソースをより迅速に展開することができ、より多くの頭脳を「現場」に配置させることで、適切な専門スタッフを適切な問題に対応させることができます」と、マイク・ストロベルは述べています。「その過程で、私たち全員が協力して学ぶことができますし、将来的にはお客さまにより多くの価値をお届けすることにつながります。また、バーチャル訪問は効率的でもあります。全員が一度に同じものを見ることができるため、分析シェルターのような狭いスペースに専門スタッフを何度も出入りさせる必要がなく、リアルタイムで観察したことを議論することができます。この新しいテクノロジーを介して、価値を創造してお客さまにお届けするのに役立つ方法が広がることを喜ばしく思っています」

スウェージロック・グランド・プレーリー/フォート・セント・ジョン/ウィニペグ/サスカトゥーンに勤務するアソシエイト・フィールド・エンジニアのマニー・サウングは、自社のテリトリー内にある天然ガス・プラントを訪問することになっていました。ところが新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴う移動制限のため、それができなくなりました。しかし施設の近くにいたステイシーが車で現場にかけつけることができたため、バーチャルでの訪問が実現したのです。「自分の目で施設を見ることができたのは、非常にありがたかったです。メモを取って後で議論するのではなく、検査中にスクリーンショットを撮影して記録することができました。その場で話し合ったり、情報をまとめたりするのに役立ちましたし、後で画像や記録を参照しながら記憶を補うことができたのも、とても助かりました。見落としがないかどうかを確認できますし、お客さまにとって最高のソリューションを提案できることになりますから」とマニーは振り返っています。

アルバータ州でのバーチャル現場サービスがうまくいったため、フィールド・エンジニアは世界のその他の地域でも、ARヘッドセットを用いた 評価/アドバイス・サービス を実施しています。冒頭のケース以外でも、流体システム改善の推奨事項を迅速に(時には当日中に)お届けすることができる見込みです。これもARヘッドセットによる高度なコラボレーションのおかげです。

「新しいバーチャル接続テクノロジーをうまく活用すれば、出張費やお客さまの調整時間を削減しつつ、お客さまが抱えている流体システムの問題を診断せずに放置するといったケースを回避することができます」


バーチャル訪問テクノロジーのその他の用途

スウェージロックの新しいコラボレーション・テクノロジーは、フィールド・サービスの提供だけにとどまりません。スウェージロック社内では、コネクテッド・テクノロジーを通じて顧客体験を向上させる方法を検討しています。ARヘッドセットは次のような用途にも使用されています:

  • バーチャルでの流体システムの試運転、および分析装置の構築とテストに関するアドバイス: ARヘッドセットを使用することで、スウェージロックの専門スタッフが流体システムの導入プロセスの主要な段階に「立ち会う」ことができ、お客さまがエラーを回避し、アセンブリーの長寿命化を実現することが可能になります。お客さまの企業の幹部は、バーチャルで参加することで、通常は目にすることのないプロセスを体験することもできます。
  • バーチャルでの主要な調達プロセスの立ち会い: 当社のコンプライアンス・チームは、製造および出荷の現場をお客さまに見学していただく機会を設けています。通常は、スウェージロックの施設に来ていただく必要があります。
  • スウェージロックの製造センターや配送センターの「バーチャル見学」: 当社の法人顧客訪問チームは、スウェージロックの製品やサービスを陰で支えるスタッフに会ってプロセスを見ていただく方法を新たに公開しました。これで、現地ツアー・ガイド付きでスウェージロックの施設を見学することが可能になります。

顧客訪問チーム・メンバーであるロレッタ・シャープは、お客さまをスウェージロックにお招きするだけでなく、バーチャル・テクノロジーを使ってスウェージロックをお客さまの元へ届けるというアイデアについて説明しました。「新型コロナウイルス感染症が流行する前から、バーチャル訪問の導入を計画していたのは、スウェージロック指定販売会社、そしてお客さまがより利用しやすい方法を常に探していたからです。関連するビジネス・ミーティングと並行して施設見学のバーチャル・ツアーを開催することで、お客さまにわざわざ本社まで足を運んでいただく必要は無くなりました。この新しいテクノロジーを通じて、一度に多くのお客さまにご利用いただけるだけでなく、世界中から参加していただけるようになりました。新型コロナウイルス感染症のパンデミックが続く間も、バーチャル訪問でお客さまとのつながりを維持することができます。スウェージロックのグローバルな顧客基盤を考えると、このプログラムは今後も価値あるものになると確信しています」

スウェージロックのコア・バリューである「顧客第一」と「継続的改善」が、ARヘッドセットのようなテクノロジーの導入につながりました。このテクノロジーが社内や指定販売会社に普及し、お客さまやチーム・メンバーに価値を認めていただけることを願ってやみません。スウェージロックの現場サービスの詳細や、スウェージロックのチーム・メンバーとのバーチャル訪問によってどのようなメリットが得られるのか、ご興味のある方は、最寄りのスウェージロック指定販売会社までお問い合わせください。

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