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一般産業用流体システム・コンポーネントの寿命を最長化する

一般産業用流体システム・コンポーネントの寿命を最長化する

2018年9月25日 | Cory Cottrill、製品マネージャー、フィールド・サービス

プラント内の流体システム・コンポーネントを1つ交換するのに必要なコストが、コンポーネント自体の価格を上回ることもあります。 1回の交換につき、調達、取り付け、メンテナンスなどにかかる内部コストのほか、ダウンタイム(停止時間)による生産性損失も発生することになります。

安全を最優先に考えるのは当然のことながら、コストを抑えつつコンポーネントの寿命を最長化することは非常に重要です。 今回は、スウェージロックのフィールド・エンジニアが長年積み重ねてきた経験に基づき、流体システム・コンポーネントの寿命の最長化、メンテナンス・コストの削減、プラント全体の安全性向上を実現するための方法を紹介します。

まずはシステム設計に注意する

流体システムの設計は、コンポーネントに作用する変動要因に影響を与えます。ここでいう変動要因には、圧力や温度の変化、ウォーター・ハンマー、振動、コンタミネーションなどが挙げられます。 これらの変動要因は、コンポーネントだけでなく、システム自体の寿命も左右しかねません。 性能をできる限り長く発揮させるため、適正な設計を行って、こうした変動要因を制限することが大切です。

システム設計に変更を加える際は、すべてのコンポーネントについて、温度や圧力などの新たな使用パラメーターを製造業者が定める値と比較検証し、すべて許容範囲値内に収まっていることを確認しましょう。 ホースの蒸気洗浄回数を増やすといった、些細に思えるようなプロセス変更も、絶対に看過しないでください。 熱暴露の回数が増えることで、ホースの寿命が5年から1年に短縮されてしまう可能性も十分に考えられるためです。

あらゆる使用条件を考慮する

流体システム・コンポーネントを選定する際は、アプリケーション全体を考慮しましょう。 あらゆる面から検討することで、アプリケーションにおける何らかの要素がコンポーネントに適合しなかったことで生じる不測の事態(漏れや不具合など)を防ぐことができます。

検討が必要な項目の例:

• 通常時の使用温度および使用圧力
• 最高使用温度と最高使用圧力
• 周囲温度と周囲条件(外部暴露を含む)
• プロセス流体と外部流体の暴露
• 振動の有無
• チューブやその他のサポート
• 洗浄の要件

プロセス流体との適合性は、さまざまな使用条件の中でも見過ごされることが少なくありません。 Oリングやパッキンなど、プロセス流体と接触するすべての材質の適合性を確認しなかった場合、コンポーネントの不具合の発生を早める事態になりかねません。 また、外部条件も考慮する必要があります。例えば、塩分濃度が高い(塩水)環境では、316ステンレス鋼などの合金の腐食が進行します。 このような場合は、適切な材質のジャケット・チューブ、特殊クランプ、チューブ・サポートなどを選択することが有効です。

コンポーネントの取り付け担当者のトレーニングを行う

完璧な流体システムを設計し、最適なコンポーネントを揃えたとしても、取り付け作業に問題があったり、プラントに投入したリソースをうまく活用できなかったりすると、すべてが水の泡になるおそれがあります。

適切に取り付けていなかった場合、製品の不具合を早々に引き起こすような問題につながりかねません。 チューブを正しく曲げていないと、側面応力が加わって割れや漏れが生じる可能性があります。 チューブを適切にサポートしていなかった場合、振動が原因で割れや接続個所からの漏れが発生しやすくなりますし、バルブやレギュレーターを横倒しにして取り付けると、内部シールが不均一に摩耗するおそれがあります。

中には、容易に取り付けられるよう工夫をこらしたコンポーネントもあります。 例えば、継手のトルク要件が低ければ締め付け時のミスは減るはずですし、ギャップ検査ゲージなどのツールと組み合わせれば、より確実に締め付けることができます。

流体システム・コンポーネントの適切な取り付け方法を習得するには、やはりトレーニングが効果的です。 コンポーネントは誰でも簡単に取り付けることができると思われがちですが、些細なことでコンポーネントの長期的な性能や安全性に大きな差が出ることは十分に考えられます。実習を豊富に取り入れた スウェージロック基本セミナー を受講すれば、漏れの防止と安全性の向上につながる適切な取り付けテクニックを習得することができます。

予防保全を実施する

コンポーネントによっては、メンテナンスを怠ると、本来の寿命を発揮することができません。 レギュレーター、バルブ、ホースについてはすべて定期的に検査を行ってください。 大抵の場合、コンポーネントのメンテナンスや修理はそれほどコストはかかりませんし、それで寿命を延ばすことができれば、非常に有益であることは明らかです。 例えば、ユーティリティー・バルブのパッキンを交換すれば、シートからの内部漏れを防止することができます。 バルブを取り外さなくてもパッキンが交換可能なタイプであれば、作業は簡単かつ短時間で完了します。

予防保全プログラムの記録をつけることで、頻繁に交換されているコンポーネントを特定することができます。 このようなコンポーネントを、アプリケーションにより適したコンポーネントに切り替えて交換頻度を抑えることができれば、コスト削減にもつながります。 なお、スウェージロックの 評価/アドバイス・サービス では、フィールド・エンジニアがお客さまの施設を訪問し、お使いのシステムに適したメンテナンス計画の策定をサポートさせていただきます。

部品を適切に保管する

システム上重要なコンポーネントは、常に交換用の在庫を確保しておきましょう。 ただし、コンポーネントの保管時には注意が必要です。 例えば、ホースは適切に保管しないと損傷するおそれがあります。 ホースは絶対に積み重ねないでください。製造業者が公表している曲げ半径を超えないように、必ず吊るした状態で保管しましょう。 また、材質によっては紫外線(UV)によって劣化することがあるため、ホースを紫外線から保護することも必要です。 仕上げに、キャップをホースの両端に取り付けて、内面のコンタミネーションを防止しましょう。

その他の流体システム・コンポーネントについては、製造業者が異なる予備品を同じ容器やボックスに混在させないようにしてください。 フェルール、Oリング、バルブ・パッキンなどの予備品は、製造業者別に分けて保管しましょう。 それぞれの予備品に合うコンポーネントをマーキングなどで明示しておくことも大切です。 製造業者が異なる部品は、同じような外観であっても互換性はありません。製造業者が異なる部品を混用または交換すると、漏れや腐食などの不具合が生じるおそれがあります。

交換時に情報収集する

プラントの運用において、流体システム・コンポーネントの交換は避けられませんが、システムの設計、コンポーネントの選択、取り付け、メンテナンス、保管の手順や方法を見直すことで、コンポーネントの寿命を延ばせる可能性があります。

コンポーネントが摩耗または損傷し、所定の交換時期前に交換が必要になった場合は、その原因を必ず明らかにしましょう。 コンポーネントの不具合には何らかの理由があります。不具合の原因が判明すれば、部品や製造業者を変更する方が得策だと気付くかもしれません。 圧力や温度、あるいは不適切な材質が原因で部品に不具合が生じている場合は、プロセスの要件に合った代替品を探してみるのもひとつの手といえます。 振動、コンタミネーション、ウォーター・ハンマーなどシステム関連の要因で不具合が発生している場合は、システムの問題を是正することでコンポーネントの寿命を延ばすことができます。その結果、全体の収益改善にもつながることになるのです。

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