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外面腐食の原因と軽減方法

冶金学の上級研究員であるバディ・ダムが、外面腐食とは何か、どのようなタイプが存在するのか、そしていかに腐食を防止・軽減するのか説明します。

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ベス・ニーザー:
Ask Swagelok」へようこそ。本日は私ベス・ニーザーと、スウェージロック冶金上級研究員のバディ・ダムがお届けします。

ベス・ニーザー:
バディ、海洋のオイル/ガス用途における腐食に関する話の中で、内面腐食と外面腐食について触れていましたが、外面腐食のタイプとその軽減策について教えてくれますか?

バディ・ダム:
はい。外面腐食で一般的なのは均一腐食です。名前が示すように、材料が均一に腐食して失われていきます。これを軽減するには厚みのある部品を使用します。そうすれば腐食プロセスの間、部品の使用期間にわたって機能し続けます。

また、部品を塗装したり耐食性に優れた合金を選んだりすることもできます。もうひとつ海洋でよく見られるのはガルバニック腐食です。これは異なる金属が接触することで発生します。例えば、ボルトでプレートを固定した場合などです。一方の材料が他方の材料よりも腐食しやすい場合、ふたつを組み合わせると腐食しやすい方の腐食が進行します。これを軽減するには材料を適切に選定して、ガルバニック結合を避ける必要があります。

次に取り上げるのは局部的に生じる腐食で、2つのタイプがあります。孔食とすき間腐食です。局部的に生じる腐食、つまり局部腐食の発生は不動態酸化被膜が影響します。大半の金属に形成されるもので、腐食環境から金属を保護します。耐食性を有する酸化被膜はステンレス鋼中のクロム含有量によって強くなります。そのためクロムの量が多いほど不動態酸化被膜が強固になり、孔食やすき間腐食に対する耐性が向上します。

もうひとつのタイプが塩化物による応力腐食割れです。応力を受けている部品が塩化物を多く含む環境や海水の塩分にさらされると、応力と塩化物が組み合わさって材料に割れが生じます。これを軽減するには、材料のニッケル含有量を増やします。スウェージロックでは、局部腐食と塩化物による応力腐食割れの対策として、優れた化学的性質を有する材料を指定しています。

ASTM規格では316ステンレス鋼のクロム含有量の要件は16~18wt%ですが、スウェージロックでは17%以上と指定しています。316ステンレス鋼のニッケル含有量はASTM規格の10~14%に対し、スウェージロックでは12%以上と指定しています。また当社が提供している各種合金は、クロム、モリブデン、窒素、ニッケルの含有量を増やして耐食性を高めています。

海洋用途ではほかにも注意点があります。そのひとつがフレッチング腐食で、例えば2つのチューブ同士が接触して滑りが起こると発生します。摩耗と腐食が同時に発生するとフレッチングが生じます。そのため配管設計の際はチューブが接触しないように、一定間隔で適切にサポートすることが重要です。

また海上掘削装置では疲労の問題があります。周期的に負荷がかかると疲労損傷が蓄積します。それが腐食環境で発生した場合、疲労損傷が加速することになります。例えばコンプレッサーにチューブをつなぐ場合、チューブを一定間隔でサポートすると振動や周期的負荷が軽減され、耐疲労性が向上します。

ベス・ニーザー:
つまりステンレス合金に特定の元素を加えると、腐食のタイプによっては軽減できるということですね。

バディ・ダム:
そうです。局部腐食の場合、クロム、モリブデン、窒素の含有量を増やすと不動態酸化被膜の耐性が高まり、孔食やすき間腐食を防止できます。塩化物による応力腐食割れの場合、鋼のニッケル含有量を増やすと耐性が向上します。ニッケル基合金を使用すると、塩化物による応力腐食割れへの耐性に効果的です。また、2相ステンレス鋼を使用するという手もあります。ニッケル含有量は比較的少ないものの、クロム含有量が多いためフェライトとオーステナイトの二重微細構造が形成されます。2相ステンレス鋼は塩化物による応力腐食割れに対する耐性も優れています。

ベス・ニーザー:
わかりました。ありがとうございます。ご視聴ありがとうございました。


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