alert icon

Internet Explorer 8および9は、本ウェブサイトの動作確認環境の対象外となります。 その他のブラウザを使用してください。

メッセージを閉じる hide icon

流体システムの漏れの検出および防止

流体システムの漏れを修理するエンジニアの手のクローズアップ

流体システムの漏れの一般的な原因およびコスト

大半のプラントにおいて、流体システムに漏れが生じるというのは珍しいことではありません。しかし、プラントのメンテナンス担当者として安全性や収益性を考えるなら、ごくわずかな漏れであっても問題視すべきです。だからこそ、漏れが発生する原因およびメカニズム、漏れの発生個所を特定して検査する方法、そして最終的にはプラント全体で漏れを削減する方法を策定することが有益といえます。

漏れ検出サービス

漏れの一般的な3つの原因

低品質の部品が原因で漏れが生じるケースはまれだと聞くと意外に思われるでしょうか。しかし漏れは、部品の取り付けミスや選定ミスなど、人為的なミスを原因とするケースが大半です。適切な部品を選定して正しく取り付けることで、プラントの安全性が向上し、時間やコストを大幅に削減することができます。

プラントにおける漏れについて理解を深め、対策に役立てていただくべく、スウェージロックのフィールド・エンジニアは、漏れの一般的な原因として以下の3つを挙げています:

  • 信頼性の低い金属同士のシール:

    金属同士で信頼性の高いシールを形成し続けるのは、特に長期間にわたる場合、至難の業であると言わざるを得ません。金属同士のシールを使用する場合は、メーカーのガイドラインに忠実に従って漏れを防止してください。バルブによっては、ソフト・シート・シールを採用した部品に交換した方が良い場合もあります(中でもガスを繰り返し締め切る必要がある場合など)。
  • チューブ継手の不適切な取り付け:

    チューブ継手を適切に取り付けると、漏れが生じる可能性を大幅に抑えることができ、プラントの安全性を高めることができます。技術者が、適切な継手の取り付け方法(正しい向きでフェルールを装着すること、ギャップ検査ゲージを使用して継手が十分に締め付けられているかどうかを確認すること)を習得しているか確認しましょう。
  • 不適切なチューブの選定/取り扱い/前処理

    チューブの選定や前処理 を適切に行わなかった場合も、漏れが生じる可能性が高まります。プロセス流体または外部環境に適合しないチューブを使用すると、腐食が生じやすくなり、早期破損や漏れにつながりかねません。さらに、切断面が不均一なチューブ、へこみやスクラッチ傷のあるチューブ、バリ取りしていないチューブも、継手のシール性能を低下させるおそれがあります。

漏れの3つのタイプ

漏れのタイプを把握しておくと、適切な是正措置を行うことができます。スウェージロックのエンジニアによると、流体システムに一般的に見られる漏れのタイプは以下の3種類です:

実際の漏れ図

実際の漏れ:

圧力障壁がシステム流体を封止できない、または周囲環境から隔離できない場合に発生する漏れ。材料に生じた裂け目やシール面間のすき間が原因で発生します。

見かけ上の漏れ図

見かけ上の漏れ:

材料のアウトガス、流体の吸収または吸着、クラックやデッド・レッグ内のたまりなどにより、システム内に閉じ込められていた流体が流体システムに放出されること。

透過図

透過:

圧力障壁には小さな分子が通過可能な大きさの穴が無いにも関わらず、流体が圧力障壁を超えて流入・通過・流出すること。

 

漏れを検出する方法

一般的に、漏れ試験は実際のプロセス流体、または代理流体(水、空気、窒素、ヘリウムなど)のいずれかを使用して、加圧したシステムで実施します。試験方法は、実際の装置に対して行うものと、卓上(または実験室)で行うものの2種類があります。

  1. 目視試験:

    液体システムでは最も基本的なタイプの漏れ試験です。流体が滴り落ちていないか、漏れで濡れている個所がないかを目視で確認します。実際の装置に対して実施するのが一般的ですが、ホース・アセンブリーに対する目視試験は、卓上でも広く行われています。
  2. 発泡試験:

    シンプルかつ費用対効果の高い、ガス・システム用の試験です。Snoop(スヌープ)のような薄膜界面活性剤を使用するか、水槽に入れて泡が発生していないかを調べます。本試験は、実際の装置および卓上の両方で広く使われています。これは、漏れの量を測定するというよりは、漏れの有無を調べるための方法で、泡を観察する必要があります。
  3. 圧力変化試験:

    本試験は、液体・ガスのいずれのシステムに対しても行うことができます。試験対象の装置を隔離し、指定の圧力および時間で加圧します。漏れがあると圧力が徐々に低下していくため、これを測定します。  圧力変化試験の一般的なタイプが圧力降下です。本試験は卓上で実施するのが一般的ですが、試験設計を慎重に検討すれば、実際の装置でも実施することができます。本試験に必要な装置は最小限で済み、自動化も可能です。
  4. 空中超音波試験:

    ガス・システム用の試験です。空中超音波測定装置を使用して漏れが生じている個所を特定します。加圧システムの場合、この試験を使用して漏れ速度の概算値を求めることができます。内部に音波発生装置を追加すると、加圧していないシステムにも使用することが可能です。空中超音波試験は、実際の装置に使用するのが一般的です。
  5. 質量分析試験:

    ガス・システム用の試験です。質量分析計を使用して微量のガス漏れを検出し、漏れ量を測定します。試験では代理流体としてヘリウムを使用することが多く、その場合はヘリウム・リーク・テストと呼ばれます。外部試験は加圧システムに、内部試験は真空システムに使用します。本試験は、極めて微量の漏れを特定するために卓上で行うのが一般的です。

漏れの優先順位

プラント内のすべての漏れにすぐに対処することが難しい場合は、以下のように漏れを分類し、メンテナンスおよび補修の優先順位を付けましょう。

  • 危険な漏れ:

    安全上の問題がある漏れは、当然ながら最優先に対処する必要があります。例えば、有害なガスや腐食性の化学物質の漏れに加え、スリップや転倒につながるおそれがある漏れは、どれも危険です。こうした安全上の問題がある場合、まずリスク管理者に確認させた上で、優秀なメンテナンス技術者を派遣し、早急に漏れを補修させましょう。
  • コストがかさむ漏れ:

    プラント内のすべての漏れコストを合算してみると、莫大な金額になります。ところが、漏れの中には、たとえわずかな量でも、コスト内訳で見ると大きな割合を占めるものがあります。例えば、高価なアルゴン・ガスのわずかな漏れを補修した方が、安価な圧縮エアーの大きな漏れを止めるよりも、圧倒的に大きなコスト削減につながる可能性があります。漏れ対策によるコスト削減効果は、短期間で非常に大きなものとなります。詳細につきましては、こちらをご参照ください。
  • 厄介な漏れ:

    最後は、危険も大きな損失ももたらさない、さほど深刻ではない漏れです。このような優先順位が低い漏れへの対策は、メンテナンス・スタッフが他の重要な作業を終えるのを待ってから行いましょう。

漏れのコスト

プラントで漏れが発生するのは珍しくないものの、コスト面から考えれば、迅速な措置および防止策の立案が必要です。

  • 毎年、推定で数百万ガロンもの油圧流体が浪費されています。油圧流体の価格は、1ガロンあたり約40米ドルです。
  • 潤滑剤が失われると、装置の不具合(早期の摩耗や機械の故障など)によるコスト損失につながるおそれがあります。
  • 漏れの補修でプロセスを停止するたびに、プラントの生産能力が低下することになります。このようなダウンタイム(停止時間)が、多大な利益損失につながるおそれがあります。
  • 漏れが原因で装置の校正やオペレーションが適切に行われなかった結果、規格外製品が発生してしまう場合もあります。規格外製品は手直しするか、値引きして販売するか、あるいは廃棄せざるを得ないこともあります。
  • オイルが漏れて床面に滴り落ちると、スリップによる転倒事故につながるなど、作業環境の安全性が失われるおそれがあります。フュージティブ・エミッション(排出物の漏れ)についても、補修に高いコストが必要になるばかりか、従業員の健康に悪影響を及ぼすおそれがあります。
  • 安全規格を順守していないシステムや装置で漏れが発生した場合、法律違反による高額の罰金が科されるおそれがあります。
  • 漏れ個所の特定および補修には、時間やコストがかかります。有害な化学物質が漏れた場合、専門チームに対応を依頼する必要があるかもしれません。また、徹底的な点検を行うためにシステムを停止すると、さまざまなコストが発生することになります。

エンジニアや技術者に対して各種トレーニング(および再トレーニング)を実施すると、漏れを特定して対処するスキルが向上することがわかっています。トレーニングの内容は、適切な材質の選定方法から、チューブの曲げ加工やチューブ継手の取り付け手順に関するスキルを習得するためのコースまで、多岐にわたります。安全かつ効率的なプラントのオペレーションを実現するべく、スウェージロックはさまざまな トレーニングや教育プログラム を提供しています。トレーニングを受けたメンバーがチーム一丸となって漏れの特定と阻止に注力することで、より安全かつコスト効果の高いプラントのオペレーションを実現することができます。

漏れの特定および対策方法に加え、ベスト・プラクティスが学べるトレーニングの詳細につきましては、最寄りのスウェージロック指定販売会社 までお問い合わせください。

専門スタッフに相談する

関連コラム記事

流体システムのチューブ曲げ

システムの漏れを防ぐ:チューブの適切な前処理の重要性

チューブ継手を正しく取り付けるには、さまざまな要素を考慮する必要がありますが、最も重要なのは、取り付ける前にチューブに適切な前処理を施すことです。今回は、チューブを正しく取り扱い、適切に切断してバリを除去し、漏れによるコストとリスクの上昇を抑える方法を紹介します。

スウェージロックの漏れ検出

ガス・プラントで漏れを解消し、作業時間の90%短縮を実現

スウェージロック・カルガリーは、長年にわたって培ってきた経験と専用装置を駆使して、大手天然ガス処理業者の漏れ検出調査の迅速化をサポートし、必要な労力を90%削減するといったメリットをもたらしました。

フィールド・エンジニアリング・ユーティリティー・ガス

都市ガス・システムのコスト削減を実現する

今回は、スウェージロック・テキサス・ミッドコーストが、大手石油化学メーカーの老朽化した都市ガス・システムの現場分析を行い、年間200万ドル以上のコスト削減の可能性を明らかにした事例を紹介します。