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ブロック・バルブで一般産業用流体システムを遮断する方法

ブロック・バルブで一般産業用流体システムを遮断する方法

2018年11月27日 | Joe Bush、バルブ製品担当マネージャー

一般産業用流体システムのメンテナンスを行う際、最優先に考えるべきものは安全性です。 圧力計や測定機器を交換する技術者にとっては、たった1本のラインの圧力や流量でもおろそかにはできません。 それを知っているリスク・マネージャーなら、流体システム・ラインのタイプにかかわらず、メンテナンス前にラインを遮断することの大切さを口うるさく言うはずです。

計装ラインの圧力を抜く場合、2個のブロック・バルブで遮断する設計が現在の業界基準となっています。 ダブル・ブロック・バルブの構成にすることで、圧力も流量もゼロというメンテナンスに適した安全な状態を作り出すことができます。

ブロック・バルブ2個で流体システムを遮断する構成には、主に2種類あります。 1つは、2個のブロック・バルブの間に3個目のバルブを追加し、1個目のブロック・バルブから漏れた圧力を開放または排出する構成です。 もう1つは、3個目のバルブを使って流れをバイパス・ループに迂回させ、メンテナンス中のラインを回避する構成です。 今回は、流体システムにおけるこれら2つの構成と、システムの遮断とメンテナンスに備えて安全性を重視した設計オプションについて紹介します。

プラント内で遮断用の構成が必要になる主な個所

プラントや一般産業用施設では、メンテナンスが必要な流体システム・ラインはすべて、その安全な遮断方法を把握しておく必要があります。 次のような個所では、遮断用の構成が必要です:

  1. 定期的なメンテナンスが必要な装置およびコンポーネント(フィルター、バルブ、伝送器など)
  2. 再構築、修理、交換が必要なシステム、スキッド、ライン
  3. メインとなるプロセス配管で修理やメンテナンスが必要な部分
  4. プロセス・ラインから分岐する計装用ライン(グラブ・サンプリング・ステーション、サンプリング・システム、圧力/温度/流量の測定用ラインなど)
  5. サンプリング・システムにおける校正用流体の流路や、開閉可能なサンプリング流路すべて

遮断用の構成のオプション

ブロック・バルブを1個しか使用していない、またはバックアップが全くないといった状況は、業界基準からすると言語道断と言わざるを得ません。 1個しかないブロック・バルブのシートにわずかでも漏れが生じると、メンテナンス中のラインの圧力が徐々に上昇し、危険な状態になります。 このため、流体ラインを遮断する際は、以下の構成のいずれかを採用してください:

 

 

1. ダブル・ブロック/ブリード(DBB)

ダブル・ブロック/ブリード(DBB)構成は、流体システムを遮断する方法としては、最もシンプルな構成です。 プロセス・インターフェース・バルブを使用する際や、伝送器などの計器や装置に向かうライン上では、プロセス・ラインから計装用ラインへの移行用としてDBB構成が幅広く採用されています。 3個のバルブの構成には、単独のマニホールド・ユニット、または3つの個別コンポーネントを使用する方法があります。

 

 

 

2. バイパス・ループ

 

バイパス・ループは構成が少し複雑で、メンテナンス中の流体システム・ラインを遮断すると同時に、その流れを迂回させます。これでメンテナンス中もプロセスを稼働させることができます。

例えば、バイパス構成の1個目のブロック・バルブを3方タイプ・バルブにして、メンテナンスが必要な部分の流れを迂回させれば、ダウンタイム(停止時間)なしでシステムのフィルターを交換することができます。 また、システムの流れを急に締め切った場合に生じるシステムへの衝撃圧または「ウォーター・ハンマー」を回避できることも、バイパス・ループの利点です。

 

遮断と圧抜き

どのような流体システムでも、メンテナンス前に圧抜きが必要になります。 圧抜きの際は、ブロック・バルブを2個並べて使用し、メンテナンス中のライン部分を圧力上昇から保護しましょう。 高品質のバルブであっても、シートから漏れが生じる可能性はゼロではありません。 例えば、屋外にあるラインが太陽光で熱くなって圧力が上昇し、バルブの最高使用圧力を上回るというケースも無きにしもあらずです。 その他にもバルブのメンテナンスが適切に行われていなかった場合、バルブの選定ミスでそもそも確実に締め切ることができない場合などでも漏れが発生することがあります。 このような漏れを防止するために、2個目のブロック・バルブと、ベント・バルブまたはブリード・バルブが必要になるのです。 また、ダウンタイム(停止時間)を発生させたくない場合は、メンテナンス中のラインと同じコンポーネント構成のバイパス・ループを設けてください。

適切なブロック・バルブを選定する

計装用ラインのブロック・バルブでは、一般的にボール・バルブまたはニードル・バルブを使用します。 各システムで必要となるバルブの仕様は、メンテナンス担当者が責任を持って確認してください。


ボール・バルブ:
 迅速な締め切りが必要な場合や、大流量の場合に適しています。 また、流れの方向または締め切り状態をハンドルで確認できるのも利点です。 ただし液体が流れている場合、ボール・バルブで急速に締め切ると、それがシステムへの衝撃圧となってウォーター・ハンマーが発生し、締め切り位置より手前にある圧力インジケーターや流量計などが損傷するおそれがあります。 この衝撃圧を回避する方法の1つが、バイパス・ループの設置です。 1個目のボール・バルブを閉じる前にバイパス・ループを開いて流れを迂回させることで、流れが急に中断して圧力が急上昇するのを回避することができます。 もう1つは、ボール・バルブの代わりにニードル・バルブを使用する方法です。

 

 


ニードル・バルブ: 
ニードル・バルブは、主に流量または微量流量の調節を目的としていますが、締め切り用としても使用することができます。 さらに、ニードル・バルブを使用すると徐々に締め切ることができるため、衝撃圧からの保護対策としても有効です。 ブロック・バルブとして使用するニードル・バルブは、回転ステム・チップまたはソフト・ステム・チップで締め切ることが可能なデザインであることが必要になります。 なお、ニードル・バルブを使用する場合は、漏れ防止対策を講じてください。 例えば、締め切る際に金属製V型ステム・チップと金属製シートがこすれて引っかき傷がつき、漏れが発生する可能性があるためです。

 

 

 

 

一体型DBB: スウェージロックが提供する一体型ダブル・ブロック/ブリード(DBB)・バルブを利用すれば、信頼性をさらに高めることができます。 漏れが発生するポイント数の削減、省スペース・軽量化、容易な取り付け作業といった利点から、システムをさらに簡素化させることも可能です。

 

 

遮断用の流体システム・コンポーネントを選定する際には注意が必要です。 ボール・バルブと一部のニードル・バルブには締め切り機能がありますが、レギュレーターで締め切ることはできません(圧力を大幅に減少させることは可能)。 このため、レギュレーターの近くで締め切りが必要な場合は、一次側にボール・バルブを取り付けてください。

ブロック・バルブに加え、遮断用の構成で2個目にあたるブロック・バルブの二次側に圧力インジケーターを取り付けておくと、メンテナンス中でも圧力を目視で確認することができます。

ブロック・バルブで流体システム・ラインを適切に遮断することができれば、メンテナンス作業の安全性向上はもちろん、システムのアップタイム(稼働時間)向上、プラントの収益性向上にもつながります。 プラントの流体システムを安全に構築する方法や、チームにベスト・プラクティスを伝える方法につきましては、スウェージロック基本セミナーを受講するか、 最寄りのスウェージロック指定販売会社 までお問い合わせください。

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