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複雑なチューブ・システムを構築する際に必要な3つの「T」

複雑なチューブ・システムを構築する際に必要な3つの「T」

2019年11月25日 | Andrew Hitchcock、アソシエイト製品マネージャー、スウェージロック/Rob Nyhuis、トレーニング・マネージャー、スウェージロック・イースタン・オーストラリア | ニュージーランド

次のようなケースを考えてみましょう:新たな流体システムを構築するにあたって、2つの選択肢があるとします。1つ目は、手近にあるパイプ継手を使用する方法です。構築するのは容易かもしれませんが、接続作業にかなりの時間を要するのは明らかです。また、ねじによる接続部が多数存在することから漏れが生じる可能性が高い上、エルボー部分では流れが妨げられることになります。このようなシステムは、将来メンテナンスがしづらくなるのも想像に難くありません。

これらをふまえ、2つ目の方法としてチューブを使用して接続部の数を減らし、システムのメンテナンス性の向上を優先することにします。ただし、配管には小口径のチューブを何本も使用する必要があります。そこで問題になるのは、単純な90°曲げだけで終わらないという点です。

チューブ曲げには高度な技術が必要な上、試行錯誤が避けられないと考える方は少なくありません。しかし実際には、チューブ配管に広範な知識や複雑な計算は必要ありません。実際、適切な知識とテクニックさえあれば、誰でも正確な曲げ作業を行うことができます。その結果、作業時間が短縮できる上、使用するコンポーネントの数も減らせることでリーク・ポイントの削減にもつながり、流路の改善およびコンポーネント寿命の延長を実現することができます。

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高品質のチューブ配管を実現するには、ツール(Tooling)、テクニック(Technique)、トレーニング(Training)の3つの「T」が必要です。

ツール:まずは基本から

上記のケースからもわかるように、チューブを取り付ける際は図面を用意し、正確な仕様に合わせてチューブを曲げる必要があります。そして適切な曲げには適切なツールが欠かせません。

ハンド・チューブ・ベンダーにはさまざまなオプションがありますが、やはり正しく曲げることができる可能性が高いベンダーを選択したいものです。つまり、曲げ加工中にチューブのつぶれや変形が発生しないツールを使用しましょう。

次の特徴を備えたハンド・チューブ・ベンダーを使用することをお勧めします:

  • クレビス・ハンドル:90°を超える曲げにも対応するため、てこの作用が強化されており、ベンダーにチューブをセットし直す必要はありません。
  • 直管部長さマーク:チューブを継手ボディの肩に完全に当たるまで差し込むことができ、漏れの可能性を最小限に抑えることができます。
  • ロール型ダイ:従来のスライド・ブロックに比べて、曲げる際に必要な力が少なくて済み、チューブのだ円化を抑えることができます。
  • チューブ・ラッチ:曲げ加工中にチューブを所定の位置に保持します。
  • 複数の角度(目盛り):異なる角度の曲げを行う場合でも、ミスを最小限に抑えます。

適切にチューブを曲げることで、システムの漏れを防止することができます。作業に適したツールを使用すれば、このプロセスを大幅に簡素化することが可能です。信頼性向上のためにも、前処理中にチューブが損傷する可能性が低い チューブ切断装置 を使用することをお勧めします。

テクニック:精度の向上/圧力の低減を実現

稚拙なチューブ配管は、優れたチューブ配管と同じくらい目に付くものです。チューブを適切に曲げることができれば、見栄えが良いのはもちろん、半径が異なる曲げが多数存在することによる乱流が生じないため、システムのパフォーマンス向上にもつながります。乱流は、厄介なシステム振動を引き起こし、システムの寿命を縮めてしまう原因にもなりかねません。

直線部以外の場所で継手に取り付けたチューブは、いわゆる側面荷重を生み出し、チューブ破損の主な原因の1つである応力破壊を引き起こすことがあります。そうなると修復中のダウンタイム、修理作業に伴う人件費や材料費が必要になる上、従業員を危険にさらすことにもなりかねません。

チューブを正確に曲げることで、システムの流れが改善し、チューブの寿命を延ばすことができます。ハンド・チューブ・ベンダーを使用する際、正確な測定と精度の高い曲げが品質に直結すると言っても過言ではありません。

Measuring tubing exactly正確な測定

曲げる前に、チューブにマークを付けます。最初に、チューブの端に寸法の測定開始点を示す基準マークを付けます。この基準マークから、希望する曲げの長さを測り、チューブに曲げマークを付けます。このマークは、必ずチューブの外周(360°)全体に付けてください。

正確に曲げるために

曲げ角度が90° 以下の場合:

ベンダー内の適切な位置にチューブをセットした後、ロール・サポート上の目盛りの「0」がベンダー・ダイの目標の角度(目盛り)に達するまで、ショート・ハンドルをゆっくりと押し下げます。

曲げ終わったらラッチを外し、ベンダーの溝から慎重に取り外します。 取り外す際は、チューブにスクラッチ傷などを付けないように注意してください。シール性能に悪影響を及ぼすおそれがあります。

曲げ角度が90°を超える場合:

ロール・サポート上の目盛りの「0」がベンダー・ダイの角度(目盛り)の90°に達したら、クレビスからショート・ハンドルを緩めます。

ショート・ハンドルを反時計回りにまわし(約4回転)、ロング・ハンドルに対して垂直の位置より少し上に来るように持ち上げます。ショート・ハンドルを再度締め付けます。この後も、直角のてこの原理を使って曲げていくことができます。ロール・サポート上の目盛りの「0」がベンダー・ダイの目標の角度(目盛り)に達するまで、曲げていきます。

チューブを曲げる前に、曲げのレイアウトを決めてください。複雑なシステムでは、大きなROI(費用対効果)が生まれる可能性があります。図面を使用して曲げのレイアウトを行い、流れの妨げになる個所は無いか、将来コンポーネントを追加する必要は無いかなどを検討しましょう。できるだけ継手にアクセスしやすいレイアウトを心掛け、論理的な設計を行うことで、将来のメンテナンスが容易になります。

トレーニング:継続的なテクニックの向上を図る

ツールの進化によって、チューブ曲げの精度は向上しています。アプリケーション固有の課題などで予測不能な側面はあるものの、トレーニングを受講することで、適切な取り付けや曲げを行うことができる可能性が高まることは間違いありません。

正しい角度でチューブを曲げ、曲げの問題を特定することができていますか?スウェージロック認定の講師が担当するトレーニングでは、複雑な流体ライン・アセンブリーの設計、取り付け、メンテナンスの方法に関するベスト・プラクティスを学ぶことができます。

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