alert icon

Internet Explorer 8および9は、本ウェブサイトの動作確認環境の対象外となります。 Internet Explorerのアップデートを行っていただくか、その他のブラウザを使用してください。

メッセージを閉じる hide icon

グラブ・サンプリングの基礎: プラントのコストを削減する

グラブ・サンプリングの基礎: プラントのコストを削減する

2019年4月15日 | Karim Mahraz、製品マネージャー、分析計装担当

正確な成分組成の製品を製造するには、プラントの製造工程に正確なサンプリング・プロセスを整備することが必要です。 水準を満たさない化学製品は施設の収益に多大な影響を与えかねないため、サンプルを繰り返し採取して最終製品のバリデーションを実施する工程が重要になります。

サンプリングとは、プロセス・ラインやパイプラインから、プロセスの状態を正しく表しているサンプルを安全に採取する工程です。採取したサンプルは分析に使用します。 プロセスの相、温度、濃度、化学組成などの要因によって、サンプルを採取するアプローチ方法はさまざまです。 その中でもグラブ・サンプリングはコスト効率に大変優れており、化学物質のサンプル採取に広く使用されています。

グラブ・サンプリングとは?

クローズド・ループ・システムとして一般的に知られるグラブ・サンプリングとは、パイプラインやタンク、その他の工業用システム内の液体またはガスのサンプル採取に使用されています。サンプルは容器に採取し、実験室で分析を行います。 グラブ・サンプリング・システムは主に、プロセスの状態、製品の質、排ガスの環境汚染などの分析のバリデーションのために使用されています。 さまざまな業界において分析装置のオンライン対応が今後さらに広がれば、質の高いサンプリングを行うことが、プラントにとってますます急務の課題となるでしょう。

サンプルを輸送する: 容器の種類

プロセスの状態を正しく表しているサンプルを採取し、そのままの状態で実験室へ輸送できなければ意味がありません。 採取したサンプルを開口ボトルに入れて輸送すると、サンプルが汚染されるおそれがあるだけでなく、化学物質によっては、適切な圧力を維持しないと蒸発や分留が発生する可能性もあります。 グラブ・サンプリング・システムを選定する際は、あらかじめサンプル用の容器タイプを決めておきましょう。

grab-sampling-system-bottle-container

ボトル

圧力の問題が無ければ、サンプルの採取にも輸送にも手間のかからないボトルを使用しましょう。 スウェージロックでは、非加圧状態の液体サンプルにはボトルを使用することをお勧めしています。 ボトルに自己シール・タイプのセプタム・キャップを使用することで、取り出しや輸送の際に、流体が流出・蒸発するリスクを避けることができます。

ボトルを使用すると、必要な時に容易に交換することができ、採取コストを抑えることができます。 また、使用できなくなったボトルは簡単に廃棄することができます。 また、テーパーが付いたボトル・シュラウドを使用すれば、グラブ・サンプリング・システム内でセプタムとニードルを正しく位置合わせできるため、流体の流出やニードルの破損を防止することができます。

 

 

grab-sampling-cylinder-container

 

ボンベ

クローズド・ループ・サンプリング・システムのガスや液体を加圧状態のまま採取する必要がある場合は、必ずボンベを使用してください。 試料採取用ボンベ が輸送中も流体を保護するため、化学物質の蒸発や分留は発生しません。

試料採取用ボンベはシームレス・チューブで作られているため、肉厚・サイズ・容量が一定に保たれています。ネック内部の形状も滑らかで、流体が滞留することはありません。実験室で簡単に洗浄して現場で再利用することが可能なため、コストも削減することができます。



サンプリング・システム・サービスについて問い合わせる

グラブ・サンプリング・システムを指定する

実験室での分析を有意義なものにするには、サンプルがプロセスの状態を正しく表している状況を維持することが必要です。 採取したサンプルの相を確認することが重要なのはもちろん、分析用グラブ・サンプリング・システムの選定時には留意すべきポイントがあります。 その中でも特に以下の条件を検討してください:

  • 圧力: ボンベを使用したグラブ・サンプリング・システム(当社GSMシリーズ)と、ボトルを使用した液体用サンプリング・システム(当社GSLシリーズ)のどちらを採用する場合でも、システムの最高使用圧力を超えないように注意してください。
  • 温度: GSMおよびGSLにおける流体の最高使用温度は、それぞれ決まっています(時には最低使用温度も)
  • 危険物: オペレーターと環境の両方をサンプルから防御するグラブ・サンプリング・システムを選定してください。 化学物質によっては、漏れ防止や化学防護の条件が厳格に決められている場合もあります。
  • 構成部品とその材質: クローズド・ループ・システムで使用する材質は、サンプルとの適合性を必ず確認してください。
  • 表面処理: 表面処理を行うことで、サンプルが金属表面に吸収される、または吸着するのを低減することができるため、プロセスの状態を正しく表すサンプルを得ることができます。
  • パージ: 化学物質によっては、システムの洗浄を行わなかった場合、残留物や汚染が生じるおそれがあります。 パージ・オプションを選択することで、パージ流体を使ってサンプル・ラインの不純物を除去することができます。

クローズド・ループ・システムにより、フレッシュな状態かつサンプリング時と同一のプロセス条件下でサンプルを採取・保持することができます。 工場の化学製品の正確性を維持するためには、いかに正確なサンプルを採取できるかがカギとなります。 グラブ・サンプリングを正確に行うことで、廃棄製品を最小限に抑えるなど、プラントのコスト削減を実現することができます。

独自にカスタマイズされたグラブ・サンプリング・システムにご興味をお持ちの方は、最寄りのスウェージロック指定販売会社までお問い合わせください。プラント固有のアプリケーションに合わせた、効率的で安全性に優れたクローズド・ループ・グラブ・サンプリング・システムの構築をサポートいたします。

サンプリング・システム・サービスについて問い合わせる

関連コラム

プロセス・サンプリング・システムによく見られる課題

流体システムの専門家Tony WatersとPhil Harrisの両氏が、長年にわたる経験を基に、プロセス・サンプリング・システムによく見られる課題について解説します。 サンプリング・システムで繰り返し発生する問題の解決にお役立てください。

一般産業用流体システム・コンポーネントの寿命を最長化する

一般産業用流体システム・コンポーネントを1つ交換するのに必要なコストが、コンポーネント自体の価格を上回ることもあります。 今回は、システムのコストを抑えつつコンポーネントの寿命を最長化するための予防保全のヒントを紹介します。

プロセス分析システムに共通する5つの発見-50年以上の現地経験をベースとしたトレーニングから

サンプリング・システムは、設計・運用の両面において、プラント内で一番厄介な存在と言えるかもしれません。 一般産業向けアプリケーションの分野におけるトレーニング講師として50年以上の経験を持つTony Waters氏が、同氏のトレーニングから受講者が得た「気づき」を紹介します。